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孫子研究ブログです。孫子兵法は別名『孫子兵経』、『SUNTZU』、『The Art of WAR』ともよばれています。ナポレオンや毛沢東も愛読していました。注釈者には曹操、杜牧、山鹿素行、荻生徂徠、新井白石、吉田松陰、等の有名人も多いです。とにかく深いです。

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2012-04-10 (火) | 編集 |
孫子 兵法 大研究!

本文注釈:孫子 兵法 大研究!

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『兵衆孰れか強き、』:本文注釈

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「兵衆」の「兵」の意味の解釈に二通りあるが、「軍隊」と解する方が後ろに続く「衆」とのつながりがよい。また「武器」とした場合、兵の強弱以外にも、どのような武器がどれだけあるかなど、情報収集の項目が増え、より具体的に敵味方の状況を把握できるようになるが、「軍隊」でも「武器」でも、「兵」の解釈としてはどちらでも問題はないと思う。もう一方、「強」の意味に、「軍隊が強い」と、「数が多い」の二通りがある。いずれにせよ、相手の情況をこまめに探るということが大事である。例えば敵に食糧がなく元気がない様子の場合は「弱」、指揮があがっている場合は「強」、猛将に弱兵なし、故に「強」等と判断をおこなっていくのである。しかし、戦場は常に変化することから、臨機応変に判断・対応できるよう将は「智」に最も優れていなければならない。ゆえに五事の将の重要な素質において「智」が一番であることはいうまでもない。

強-①がっちりしてかたい。気力・体力・勢力が十分でつよい。(心が)しっかりしている。かたくこわばっている。②つよめる。力をつける。③無理をおす。しいる。しいて。あながち。④その数よりやや数量が多い。【解字】形声。「彊」(=じょうぶな弓)の省略形が音符。「虫」を加え、かたいからをかぶった虫の意。転じて、かたくてじょうぶの意。


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○天野孫子:『兵衆孰強、士卒孰練』 「兵」は徒歩の兵、軍隊。「衆」は多くの人々。『通鑑』は「衆は是れ軍衆なり」と。『古文』には「兵衆孰強」が脱落している。「兵衆」は軍隊。「士」は卿・大夫・士の士で、平時下級官吏として仕え、戦時は小部隊の長となる。「卒」は徒歩の兵。『孫子』十三篇には「兵」の字を多く用い、「士」「士卒」は後から附加した衍文にあるので、「士卒」の字は後人の用いたものであろう。『詳解』は「士卒も亦兵衆なり。唯其の辞を異にするのみ」と。一説に『新釈』は「『兵』は雑兵の意。『衆』は大衆・衆愚等の衆である。従つて『兵衆』は未だ軍隊的組織編制十分ならず、何等の教練をも受けざる烏合の衆である。『士』は武士、勇士、士官、下士等の士であるから『兵』とか『衆』とか『卒』とかいふより階級の高いものである。『卒』は士の下に従属する兵卒である。故に『士卒』と言へば士と卒との上下の階級が現はれてゐる。『兵衆』といふのとは響がちがふ。『兵衆』に教練を加へた軍隊的組織編制をなしたものが『士卒』である」と。「練」は軍事に熟練すること。この二句は前述の五事になかったもの。

○守屋孫子:五、軍隊は、どちらが精強であるか。

○重沢孫子:第五は兵・衆の強弱。兵は武器、衆は兵士。この二つの要素こそ、戦闘能力を決定的に左右するもの。

○諺義:兵は周禮[三礼(さんらい)の一書。周代の官制を記したもの。古くは「周官」、唐以後「周礼」と称。周公旦の撰と伝えるが、戦国時代に編纂されたもの。秦の焚書の後、漢の武帝の時、李氏が「周官」を得て河間の献王に献上、さらに朝廷にたてまつられたという。天官・地官・春官・夏官・秋官・冬官の6編より成る。冬官1編を欠いていたので「考工記」を以てこれを補ったとされる。]の司兵に出づる所の五兵五盾の類也。五兵は、戈・殳・戟・酋矛・夷矛也。五盾は、干櫓の屬 五等有り、いづれも兵器をさす。衆は雜人也、雜人と云ふは、軍旅に出づる所の夫・人足・雜人を云ふ也。云ふ心は、兵具器械其の制作をつつしみ、其の國の名器を集め、四時について其の用を詳にすること、既に周禮の考工記等に之れを出す。しかればつねづねのたしなみこしらへあり。又其の土地によつて名器を出すことあり、其の主将の心得にて器械の衆寡強弱大いにことなり。人馬は其の國地の俗によつて自然と剛臆[(古くは清音)剛勇と臆病。]強弱そなはるべし。尤も雜人・乗馬・荷馬有餘不足あり、又国の険易によつて、馬のよくこたふると不堪なるとあり。このゆゑに兩國をあはせかんがへて、いづれかつよきとはかる也。強の字は兵具器械のつよくこたへ、久しくしてそこねざるを云ふ。又下人雑兵の土地の風俗について勇怯なるを指してもいへる也。舊説に言ふ所は、兵衆と士卒とわかたざるゆゑに、まぎれてしれざる也。講義・開宗・直解、皆兵衆を以て士卒と同義に注す。武經通鑑に云はく、兵は是れ兵器、衆は是れ軍衆と注す。杜牧・張預は車堅く馬良く士勇に兵利なるを以て強と為す、しかれども各々註解審ならざる也。兵衆に強と云ひ、士卒に練と云ふ、皆其の心得あること也。

○孫子国字解:兵は軍兵なり。衆は人衆なり。強と云は、士卒武勇に、馬つよく、兵具もよく、士卒太鼓を聞ては喜び、金を聞ては怒るを云なり。敵と味方とは、何れかかやうなると、たくらべはかることなり。

○孫子評註:「兵衆孰れか強き。士卒孰れか練れたる。賞罰(以上、「主孰有道」から「賞罰孰明」までが七計で五事についで作戦をたてる上での要件である。)孰れか明かなる。吾れ此れを以て勝負を知る。」-兵衆・士卒・賞罰は、是れ主将(「主孰有道」と「将孰有能」に加説したものである。)に陪説せるなり。吾れ此れを以てとは結束の語なり。

○杜牧:上下和して同じく戦うに勇ましくを強と為す。

○梅堯臣:内に和して外に附す。

○王晳:強弱以て相形して知るに足る。[強弱によって、相形して知ることができる]

○張預:車堅く馬良く士勇なるは兵に利なり。鼓聞きて喜び、金聞きて怒る。誰ぞ然るを為す。[だれがこのようにできようか、できる者はいない]


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○金谷・町田・大橋孫子:軍隊はどちらが強いか、

○浅野孫子:兵力数はどちらが強大か、

○田所孫子:第五は兵衆の強さについて、

○天野孫子:いずれの兵がよりよく強いであろうか。

○フランシス・ワン孫子:何れの兵士の方が強健であるか。

○武岡孫子:どちらの兵士が強健か。

○著者不明孫子:兵力はどちらが強いか、

○学習研究社孫子:第五に、民はどちらが強いか。

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