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孫子研究ブログです。孫子兵法は別名『孫子兵経』、『SUNTZU』、『The Art of WAR』ともよばれています。ナポレオンや毛沢東も愛読していました。注釈者には曹操、杜牧、山鹿素行、荻生徂徠、新井白石、吉田松陰、等の有名人も多いです。とにかく深いです。

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2013-01-13 (日) | 編集 |
孫子 兵法 大研究!

孫子兵法問題集:孫子 兵法 大研究!

孫子兵法問題集(7)

遂に、問題集も本格化!『孫子』をより理解できるよう「本文」に重点を置いた問題をズラリ、揃えました!何問解けるかな?








【1問目】勢篇より問題です。
本文の、「故に善く戦う者は、これを勢に求めて人に責(もと)めず。故に能く人を擇(えら)びて勢に任ぜしむ。」の「人を擇びて」の解釈には2通りあります。通説として知られているのは、「人をえらぶ、えらびぬく、えらびわける」の意ですが、もう一つは、「擇」の字を「斁(えき)」の借字として、「人を(1)。」というように解釈します。さて、(1)に当てはまるものは次のうちどれでしょう?

(1)頼る
(2)称える
(3)鼓舞する
(4)あてにしない

【2問目】虚実篇より問題です。
本文に、「故に、人を形して我無形なれば、則ち我(1)にして敵(2)。」とありますが、さて、空欄(1)、(2)に入る言葉は次のうちどれでしょう?

(1)(1)約  (2)寡(すくな)し
(2)(1)専ら  (2)分る
(3)(1)衆  (2)空し
(4)(1)無窮  (2)至らず

【3問目】虚実篇より問題です。
本文に、「故に戦いの地を知り、戦いの日を知らば、則ち千里にして(1)すべし。」、とありますが、さて、空欄(1)に入る言葉は次のうちどれでしょう?

(1)会戦
(2)行軍
(3)疾戦
(4)駐留

【4問目】火攻篇より問題です。
本文に、「故に明主はこれを慮(おもんぱか)り、良将はこれを修め、利に非ざれば動かず、得るに非ざれば用いず、危うきに非ざれば戦わず。」、とありますが、さて、本文の「これ」とは、いったい何を指しているでしょうか?

(1)順詳
(2)必取
(3)費留
(4)詭道

【5問目】行軍篇より問題です。
本文に、「凡そ此の四軍の利は、黄帝の四帝に勝ちし所以なり。」、の「四軍」とは、「ある地形にいる軍隊」を指しますが、次の4つのうち、正しくないものはどれでしょう?

(1)深谿(しんけい→深い谷)に処るの軍
(2)平陸に処るの軍
(3)斥沢(せきたく→沼沢地)に処るの軍
(4)水上に処るの軍

【6問目】九地篇より問題です。
本文の、「敢えて問う、兵は率然(首と尾が自在に素早く動く常山の蛇)の如くならしむべきか、曰く可なり。夫れ呉人と越人との相い悪(にく)むや、其の舟を同じくして済(わた)りて風に遇うに当たりては、其の相い救うや(1)の如し。」は、有名な「呉越同舟」の語源となった文章ですが、さて、空欄(1)に入る言葉は次のうちどれでしょう?

(1)兄弟
(2)左右の手
(3)師弟
(4)刎頚(ふんけい)の友

【7問目】世に有名な「風林火山」は『孫子』の何篇にでてくる言葉でしょう?

(1)軍争
(2)火攻
(3)行軍
(4)九変

【8問目】「風林火山」の「其の疾きこと風の如く、其の徐なること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し。」の、この言葉は広く知られています。実はこのあとに似たような文が続くのですが、そちらはあまり世に知られていません。

では、ここで問題です。

この「風林火山」の文の後に、「知り難きことは(1)の如く、動くことは(2)震の如し。」と続くのですが、では空欄(1)、(2)に入る言葉は次のうちどれでしょう?

(1)(1)陰 (2)雷
(2)(1)闇 (2)怒
(3)(1)天 (2)地
(4)(1)幽 (2)星

【9問目】形篇より問題です。
本文に、「昔(いにしえ)の善く戦う者は、先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ。勝つべからざるは(1)に在るも、勝つべきは(2)に在り。」と、みえますが、さて、空欄(1)、(2)に入る言葉は次のうちどれでしょう?

(1)(1)守 (2)攻
(2)(1)正 (2)奇
(3)(1)己 (2)敵
(4)(1)形 (2)勢

【10問目】形篇より問題です。
本文に、「古(いにしえ)の所謂(いわゆる)善なる者とは、勝ち易きに勝つ者なり。故に善なる者の戦うや、(1)無く、智名無く、勇功無し。」、とありますが、さて、空欄(1)に入る言葉は次のうちどれでしょう?

(1)大敵
(2)巧久
(3)恒形
(4)奇勝









【1問目解説】

正解は(4)。

この文の意訳は、「そこで、戦に巧みな者は、戦いの勢いによって勝利を得ようと求めて、人材に頼ろうとしない。だから、人をあてにしないで、軍を勢いに乗せるということに重点を置く。」、となる。

「擇」をすてる、損するの意味ではなく、えらぶの意味で訳す場合は、「(いろいろな長所を持った)人々を選び出して、(その人々が創りだした)勢いに軍隊全体を乗せるのである。」、となる。


【2問目解説】

正解は(2)。

この文の意訳は、「そこで、敵には、はっきりした態勢をとらせて(虚)、こちらでは、敵に本来の意図を読み取られないように態勢を隠している(無形)(実)というのであれば、こちらは(敵の態勢に応じて)兵力を自在に集中させ、敵はこちらの意図がわからないから守りの各要所に兵を分散させる(またはこちらの(本来の意図を隠した、眼に見える表立った)軍の動きにあわせて兵を分散させる。)。」、となる。


【3問目解説】

正解は(1)。

この文の意訳は、「そこで、戦うべき場所がわかり、戦うべき時期が分かったなら、遠い道のりでも合戦することができる。」、となる。

敵が、戦う場所や時期が逆にわからなければ、敵がいくら大軍でも、すばやく臨戦態勢がとれないから、不意をつくことができるのである。

こちらが戦う場所・時期がわからないと、備えを充分にもっている敵に襲われ、大敗を喫することになるかもしれない。


【4問目解説】

正解は(3)。

(1)は、つまびらかにおしはかること。九地篇にでてくる言葉。

(2)は、兵士に賞罰を与えることで、軍を統制していく「必勝(必ず勝ちを取る)の軍」。行軍篇の言葉。

(4)は、欺きの道。計(始計)篇の言葉。

この文の意訳は、「だから、聡明な君主はよく思慮し、立派な将軍はよく修め整えて、有利でなければ行動を起さず、利益がなければ軍を用いず、危険が迫らなければ戦わない。」、となる。


【5問目解説】

正解は(1)。

四軍は(2)、(3)、(4)のほかに、「山に処るの軍」を指す。

ちなみに、「山に処るの軍」の利とは、「山越えをするときは、谷に沿って行き、高いところをみつけては高所に居り、高い所で戦うときには上にいる敵に立ち向かってはならない」、ということである。


【6問目解説】

正解は(2)。

呉王闔閭は孫武に「兵は率然のようにならせることができるであろうか。」と問いた答えが、この文である。「呉越同舟」の場合のように、兵をこのような条件におくことが、兵をおさめる要訣である、と孫子はいっている。だから、いくら陣が固くみえるようでも、このように兵が結束していなければ、もろい、ということである。


【7問目解説】

正解は(1)。

「風林火山」はだれでも知っている言葉ですが、この問題は難しかったかな?

『孫子』には「風林火山」以外にも名句が多いので、みんなも気に入ったものがあったら、ぜひ覚えてね!


【8問目解説】

正解は(1)。

「風林火山」のみでなく、このあとに続く2句も覚えやすいので、記憶にとどめておくとよいでしょう。

この2句の意訳は、「暗闇のようにわかりにくくし、雷鳴のように突然激しく動く。」、となる。


【9問目解説】

正解は(3)。

この文の意訳は、「むかしの戦いに巧みであった人は、まず(味方を固めて)だれにも打ち勝つことのできない態勢を整えた上で、敵が(弱点を現わして)誰でもが打ち勝てるような態勢になるのを待ったのである。誰にも打ち勝つことができない態勢を作れるのは味方であるが、味方が打ち勝てる態勢を作るのは敵である。」、となる。

敵が勝つような状況は、味方がしっかりしていれば現出しない。だから負けることはないが、こちらが勝つ条件が揃うのは、敵次第なので、勝てるかどうかはわからない、ということである。

つまり、まず「守り」を万全にすることが第一であり、それから、いつでも敵に隙があれば撃破できるように、備えを万全にして、「積極的」に「待つ」、ということである。

ただし、敵に勝てる条件がそろわないうちに、出撃することがないよう気を付けなければならないことは言うまでもない。

「待つこと」と、「出撃」のタイミングをしっかり捉えられることが、将にとって重要な能力の一つとなる。


【10問目解説】

正解は(4)。

この文の意訳は、「昔の戦いに巧身と言われた人は、勝ちやすい(普通の人では捉え難い)機会をとらえて、そこで打ち勝ったものである。だから戦いに巧みな人が勝った場合には、人目を引くような(人が珍しいと思うような)勝利は無く、智謀が優れている、というような名誉もなければ、武勇が優れている、という功名もない。」、となる。

それだけ、勝利をスムーズに得られる機会を捉えることは、難しいということであり、また、スムーズに勝利してしまうことにより、世の中にその名が広く知れ渡るということもない、ということである。

勝てるタイミングを逃さない、ということが大事なのである。

ちなみに孫子は、世の中に名が知れ渡るのを別に嫌がっているわけではないので注意してください。










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